2011年10月6日木曜日

「飛行船ホスピタル号世界を行く」壱の巻:ネパール篇

今年の春、

世界旅行を終えて帰国したばかりの医学生のN君が

ボランティアルームにひょっこりやって来て、

ネパールで撮影したエベレストの写真などを見せてくれました。

すごい迫力!素敵!

その素晴らしい旅の体験を、

ぜひぜひ患者さんや私たちにも共有させてほしい!

ということで

『飛行船ホスピタル号世界を行く』

の企画ができました。



ですが、忙しいN君はなかなかつかまりません。

とりあえず飛行船を飛ばしてみようと

6月にネパールに行って来たばかりの私が

第1回目を担当させていただきました。

はじめまして、ふするんです!


ネパールは80%がヒンドゥー教徒の国、

ブッダが生まれた国、世界最高峰エベレストの国。

沢山の旅行者が心の安らぎと美しい景色を求めてネパールに来ます。

着いたぞ~!


でも私の場合はちょっと違って、

ネパール人肝っ玉母ちゃんのナンダさんに会いたい!

というのが一番の目的でした。



今年初め頃にfacebook上で知り合って意気投合したナンダさん。

ナンダさんは楽器屋さんを営んでいて、

夢にまで見た、ナンダさんです♪



ナンダさんの楽器店


2000年にネパールの各地で孤児になってしまった子どもたちを集めて

「ミトラタホーム」という家を設立しました。

ウェブサイト上でみたミトラタホームのこどもたちの笑顔は、

明るくのびのびしていて素敵でした。

ひと目で「この子たちに会いたいなあ!」と思い、

子どもたちのために自分ができることは何でもしたいと思いました。

早速6月にネパールへ行くことに・・・。


ミトラタホーム http://www.mitratanepal.org/ 



ナンダさんは、小柄でとっても明るくて楽しい50代の女性です。

自立された4人の息子さんの母親でもあります。

アメリカやヨーロッパの人たちからの寄付による支援を得て、

現在66名の子どもたちを、愛情をこめて育てています。



音楽を愛するナンダさんは、

子どもたちの生活の援助をするだけでなく、

音楽や舞踊教育にも力を注いでいます。








子どもたちがネパールの伝統文化を学んで

将来にも活かせるようにとの思いです。

また、子どもたちが将来自立していくための道として、

昨年トレッキングの会社を立ち上げたばかりです。





観光が主な産業のネパールでは、

ツアーガイドになることができれば生活していけるのです。

こうして、ホームを巣立った後も子どもたちの人生を

長期的に支えていけるように様々に知恵を絞っています。



私の好きなダンスでこどもたちと楽しい時間を過ごしたいと

ナンダさんに話しているうちに話はどんどん大きくなり、

カトマンズで「ネパール・日本 文化交流チャリティコンサート」を

開催することになってしまいました。

遊びに行くだけのつもりだったのに!



人をよく観察してうまく活かすのが得意なナンダさん、

「私は人を忙しくさせるのが得意なの」というのが口癖です。



私は創作ダンスを踊り、

子どもたちとネパールの音楽家が音楽を演奏する、

という内容のコンサートで、

頂いた入場料はすべてミトラタホームの運営に使われます。

ネパールに到着したその日から

私はミトラタホームの家族の一員として、輪の中に入れてもらい、
家族



コンサートのために歌や踊りを一緒に練習しました。

5歳から18歳くらいまでいる子どもたちはとても優しくて、

来たばかりの私を気遣ってくれました。





そしていよいよコンサート

当日は屋外の会場で雨がふったりして気をもみましたが、

おかげさまでネパール人、日本人、海外からの旅行者など

沢山の方にご来場いただき、大成功となりました。



ネパールには豊かな文化が育まれていますが、経済的には貧しい国です。

GDP(国内総生産)で表すと182カ国中、日本が17位、

ネパールは170位です。

電気も水道も道路も、医療や教育もまだまだ発展途上なのです。



そんな経済的な貧しさの中、

親と離れたり労働しなければならない子どもたちが沢山います。

ミトラタホームでは、

みんな血のつながりはなくても兄弟姉妹として助け合って成長しています。

国からの援助はなくても、

民間でこのようなホームを運営している団体は他にもありますが、

ナンダさんは母親のように、子どもたちを育てています。

そこへ国も文化も違う大人たちがサポートで関わって、

ミトラタホームは大きな家族のようです。
大家族・なじんでる?



日本にいる私たちは、生活の便利さに恵まれている分、

もっと素敵な世の中にしていくために知恵をしぼる余地がありそうです。

みんなの幸せにつながると思うことを、もっと大胆に行動してもよさそうです。

そんな前向きなエネルギーをもらったネパールの旅でした。





ネパールにはできればまた来年行くつもりです。

もちろん、次回ミトラタの家族に会いに行くときは、

山や美しい景色などももっと楽しみたいと思っています!


最後にネパールの曲に合わせてダンスの披露


    ふするん

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